180MHz 水晶発振 [DDS]
明けましておめでとうございます。本年も拙いブログを宜しくお願い申し上げます。
正月は、食っちゃ寝でほとんど鏝遊びはしないで過ぎてしまった。最近は7MHzA3送信機を製作した。(ブログ2に掲載)興味のある方はご覧いただければ幸いです。
さて、最近DDSを使うことが増えてきた。その為DDSの基準信号が課題となっている。1月のトランジスタ技術にもJA9TTT-OMが執筆されているので、ご覧になられた方も多いと思う。当局もご他聞に漏れず、幾つか仕入れている。またIC自体もある。これらを十分に活用していくためにはOSCが不可欠である。今回AD9851用のOSCを実験してみた。
このDDSは30MHzOSCを入力し内部で6倍し180MHz基準で動作させることが可能である。しかし直接180MHzを入力したほうが内部スプリアスが少ないとも言われている。
そこで180MHzのOSCを作ってみた。水晶基本波は高くても30MHz以下 なので180MHzを作るためには
180÷7=25.71MHz又は180÷9=20MHz
となる。ジャンク箱から適当なものを探してみた。20Mhzはパソコンのマザーボード等についていたものがあったが9次オーバートーンに適しているか分からない。以前このブログで紹介したジャンク水晶に61.25MHzというものが大量にあった。これならば3倍オーバートンだから9次もいけるのではとの期待から、今回この水晶で実験してみた。
【回路】
回路はJA9TTT OMのブログに発表されているものを参考にさせていただいている。但し今回は9次なので簡単には発振してくれない。
トランジスタは極力Ftの高いものとの事で在庫品の中から2SC3778(Ft5GHz)を使用。
コイルはヤフオクで入手したジャンク7mm角コイル。1次側4t 2次側2tのものである。6pFをつけると180Mhzに同調する。(無負荷時)
実際に製作してみると浮遊容量のせいかなかなか発振しない。エミッタのコンデンサー調整、コイルの同調用コンデンサ等をカットアンドトライしたところ、同調用コンデンサ2pF、コレクターエミッタ間に2pFを追加することでやっと9倍オーバートーンで安定して発振してくれた。183.75MHzのはずであるが無調整のため183.72MHzであった。
さすがに高い周波数(私にとっては)は難しい。またこの調整にスペアナは欠かせない。正常に発振しているのかどうかの判断はスペアナ無しでは分からない。昔50MHzのクリコンでうまくいかなかったことを思い出した。信号レベルは-1dBm程度であった。このレベルでは周波数カウンタもプリアンプをつけてやらないと正確にカウントしない場合がある。
エミッタのトリマコンデンサの調整は結構クリチカルである。また負荷変動による発振への影響も大きく、実使用にはバッファアンプは不可欠である。
これでDDSの活用がさらに進められる。
今回使用したクリスタルは沢山あるのでご希望の方はコメントなりメールなりいただければ無償で差し上げる。
おまけ:
今回部品箱でクリスタルを物色していたときに面白いものを発掘した。(写真参照)HC-6U 10Mhzのクリスタルである。なんとケースがアクリル製で内部が見える。薄い半透明のものが水晶片、銀色のところが電極である。PHILIPSの測定器ジャンクに入っていた基準発振器のもので高温槽に入っていたものだ。
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