7MHzDC受信機 (Direct Conversion Receiver) [受信機]
自作家の部品供給源であるサトー電気さんのホームページを見ていたら、7Mhzダイレクトコンバージョン受信機キットを見つけた。残念ながらキットは完売で基板のみとなっていた。NE612A使用したものである。幸いお世話になっているJH8SSTさんにSA612Aをおすそ分けしていただいたものがあったので、早速基板を注文した。そうしたところサトー電気さんから最後の1枚との連絡があった。滑り込みセーフといったところである。
回路はRF(3SK114)1段、NE612Aで混合及びローカル発信、RC4558でAFのLPFとAF-AMP、そしてTA7368のAFパワーアンプという構成である。
RFアンプの3SK114はエンハンスメント型MOSFETである。ゲート電圧にプラスをかけるタイプである。残念ながら手持ちのものはデファレンシャルタイプしかない。取敢えずRFなしで進めることとした。
NE612A(SA612A)はDBMとOSCが1パッケージに入っている。SA602Aも同等であり、これらは海外のQRPキットの定番ICとなっているようだ。変換利得が10dB以上ありコンパクトで外付け部品も少ない。DBM用ICの多くは殆どが製造中止となっている現在貴重なICである。中華やebayでは安く購入できる。
OSCは、バリキャップダイオード(1SV101)とトロイダルコア(T25-6)に巻いたコイルとなっている。従って同調にはボリュームを使用しバリキャップの電圧を変えルことにより周波数を変化させる。キットでは50KΩのボリュームで7.000Mhz~7.100MHzまで変化させるようになっている。今回の製作にあたってボリュームは多回転ポテンシャルトリマを使用し同調が楽になるようにした。また周波数幅もコンデンサーやバリキャップの変更等により7.000MHz~7.200KHzとなるようにした。AFアンプは外付けとしている。
組み上げてバラック状態で動作試験を行った。AF-LPFの効きもあり、以外にも静かで音質的にも問題が無く受信が出来ている。感度はそこそこでSGからの信号は-110dBm位まで確認できている。AGCが無いのでAF音は結構な変化を感じる。そこで、AF出力をTA2011SというALC付きマイクアンプ用ICでコンプレッションしてパワーアンプに接続した。これで50dB程度のAGC効果がでるはずである。結果は予想通り聴きやすくなった。
使用感として、結構いける。音質も問題が無い。 ちょっとしたBCLには十分使える。又、自分の信号のモニタ用には打って付けであろう。実用にはやはりフィルタが無い分、かぶりが多い。CWでは何局も一度に聞こえてしまう。また夜間では中華の放送がほぼ全域でBGMのように聞こえてしまう。まあ、入力にFCZコイルが1個入っているだけであるから当然であろう。入力部分にしっかりしたBPFを入れる必要がある。RFアンプなしでも結構聞こえる。逆にRFアンプを付けるとコン偏重等大変なことになるかもしれない。これもSA612Aの変換ゲインがかなり高いからであろう。キットでは、RFアンプをボリュームでゲイン調整するようになっている。当然であろう。
このような楽しいキットが販売完了とは寂しいものである。海外ではこのようなキットが今でも盛んに販売されているが、日本ではほとんどなくなってきている。残念
回路図等は許可を頂いていないので控えさせていただいた。ググれば同等のものが沢山ヒットすると思う。どうしてもと言う方は、コメントなりメールなりでご連絡を。
JA2NKD OM,
ダイレクトコンバージョン受信機は、SSBも実用的に受信できるのですね。昔組み立てた1-V-2とは大違いのようです。こういうキットが無くなってきたのは残念ですね。サトー電気に限らず、無線関係のキットを扱う店は減ってしまいましたね・・・
by JH8SST/7 (2016-02-14 18:41)
SSTさん コメント有難うございます。
DC受信機は結構楽しめますね。
海外ではまだまだこのようなキットが沢山出されています。日本では本当に少なくなりましたね。寂しい限りです。
by JA2NKD (2016-02-20 13:17)
初めまして
基板も完売されましたか、、、。
半田工作ユーザー数が減っているので採算が苦しい事業者が多いですが、
何とか支えていきたいですね。
また寄らせていただきます。
by takinx (2016-03-19 07:37)
takinxさん
コメント有難うございます。
本当にそうですね。
お暇なときにまたお寄りください
by JA2NKD (2016-03-19 23:22)